名義預金は相続財産になる?判断されるポイントは?有効な対策は

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皆さんこんにちは!櫻FP事務所です。

ところで

孫の将来のため、孫名義で預金をしています。

こうした預金は相続税の対象となると伺いました。
孫に印鑑を渡しておけば大丈夫でしょうか?

名義預金と判断されるポイントを教えてください。

と疑問をお持ちの方に


名義預金
は、真実の所有者と名義人が異なる預金のことを指します。

名義は被相続人の子や孫ですが、実態被相続人の預金というものです。

名義預金は真実の所有者の相続財産となり、まずは子供に受け継がれます。

さらに、相続財産が基礎控除額(3,000万+600万×法定相続人)を超えれば相続税の対象となります。

 

名義預金と判断される2つのポイントは、以下の通りとなります。

➀あげます、もらいますという当事者の合意がない

➁預金を自分で自由に使うことができない(管理権がない)←特に重要視されます。

 

ご相談者様のように、祖父母が通帳・口座を管理していれば、例えお孫さんに印鑑のみを渡したとしても、名義預金と判断されてしまうでしょう。

税務調査により名義預金と判断されれば、追徴課税、場合によっては重加算税の対象となるので注意してください。

 

この記事では、名義預金と判断されるポイントや有効な対策についてお伝えします。

是非参考になさってください。

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名義預金は相続財産になる?判断されるポイントは?有効な相続対策は

名義預金は相続財産になる?判断されるポイントは?

名義預金は、真実の所有者と名義人が異なる預金のことを指します。

名義は被相続人の子や孫ですが、実態被相続人の預金というものです。

名義預金は真実の所有者の相続財産となります。

さらに、相続財産が基礎控除額(3,000万+600万×法定相続人)を超えれば相続税の対象となります。

 

■ 名義預金と判断されるのポイント

あげます、もらいますという当事者の合意がない

預金を自分で自由に使うことができない(管理権がない)

■ 名義預金と判断される事例

・祖父が子や孫の名義で銀行口座を作り、孫に黙ってお金を振込む→➀の要件に当たる

 祖父が口座(通帳・印鑑)の管理を行う→➁の要件にあたる

名義預金典型例

■ 税務調査で調査官が通帳をチェックするのポイント

・「入金だけがあり、出金がない」

・「贈与した側のメインバンクで口座が作られている」

・「その通帳にしか使われていない三文判が通帳印になっている」

名義預金と判断されれば、申告していない財産として、相続財産に加えられ割り増しで課税されてしまいます。

さらに「名義預金ではない」と偽ったあげく最終的に認めると、仮装隠蔽として重加算税の対象となり、課税額は4割増しになるので注意が必要です。

名義預金と判断されないための有効な対策

名義預金と判断されないための有効な対策は次の通りです。

・祖父母は子や孫に黙って口座を作らず、子や孫に贈与したい旨を知らせ、贈与する贈与契約書を交わす。

➀あげます、もらいますという当事者の合意がある

・祖父母は子や孫が普段から生活費として使っている通帳に贈与のお金を振込む。

➁子や孫は預金を自分で自由に使うことができる

⇒名義預金と判断されることがなくなる

※なお、110万円までの贈与の場合贈与税はかかりません。

ただし、111万円までの贈与契約を交わし、毎回1,000円ずつ贈与税を払う方法は、却って税務調査を誘発する可能性がありますのでお勧めできません。

名義預金と判断されない対策

■ 贈与契約書

 贈与契約書は、確実に贈与があったことを第三者や税務署が見ても証明できるよう、贈与者と受贈者間で結ぶ書面のことです。

    税務署に「名義預金」と判断されないために、贈与のに贈与契約書を作成して下さい。


贈与契約書には以下の事項を記入します。

 贈与契約書は2通作成し、お互いが1通ずつ保管します。

 ➀あげる人(贈与者)、もらう人(受贈者)

 ➁贈与するもの(金額)

 ➂贈与する日(引き渡す日)

 ➃贈与するお金の振込先

 ➄住所・氏名(必ず直筆で記入)

 ➅押印(認印または実印)

 ※受贈者が未成年の場合には、基本的には法定代理人である親権者が署名押印します。
    未成年の受贈者の署名押印は不要となります。


■ 贈与契約書

※画像をクリックすると贈与契約書サンプルのPDFファイル(135KB)が開きます。

贈与契約書

■ 受贈者が未成年の場合の贈与契約書

									 									 									 									 									 									 									 									 									 									 									 									 									 									 									 									 									 									 									 									 									 									 									 									 									 									 									 									 	受贈者が未成年の場合の贈与契約書

名義預金と判断されないための有効な対策次の通りです。

➀祖父母は子や孫に贈与したい旨を知らせ、贈与する度に贈与契約書を交わす。

➁祖父母は子や孫が普段から生活費として使っている通帳に贈与のお金を振込む

こうすることで、税務調査の調査官から名義預金と判断されることがなくなります。

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まとめ

・名義預金は、真実の所有者と名義人が異なる預金のことを指します。

 ・名義は被相続人の子や孫ですが、実態被相続人の預金というものです。

 ・名義預金は真実の所有者の相続財産となります。

        相続財産が基礎控除額(3,000万+600万×法定相続人)を超えれば相続税の対象となります。

・名義預金と判断される2つのポイント

 ・あげます、もらいますという当事者の合意がない

 ・預金を自分で自由に使うことができない(管理権がない)

・税務調査で調査官が通帳をチェックする3つのポイント

 ・「入金だけがあり、出金がない」

 ・「贈与した側のメインバンクで口座が作られている」

 ・「その通帳にしか使われていない三文判が通帳印になっている」

・税務調査により名義預金と判断されれば、追徴課税、場合によっては重加算税の対象となるので注意してください。

・名義預金と判断されないための有効な対策

 ➀祖父母は子や孫に贈与したい旨を知らせ、贈与する度に贈与契約書を交わす。

  →あげます、もらいますという当事者の合意がある

 ➁祖父母は子や孫が普段から生活費として使っている通帳に贈与のお金を振込む

  →預金を自分で自由に使うことができる(管理権がある)

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